成人の矯正治療について
歯並びが気になっているのに、子供の時からするものだと諦めてしまっていたり、費用や装置の見た目を気にして「最初の一歩」を踏み出すことができない方もいらっしゃいます。
しかし、だとすると、それはとてももったいないことです。
実際に当院でも、「ずっとコンプレックスだった歯並びを治したい」「仕事で好印象を与えたい」「結婚や転職を機に歯並びを治したい」など、20代の方から70代の方まで、矯正治療のご要望が多く寄せられています。
成人矯正はご本人の強い意志で始められるため、小児矯正に比べて高い治療効果が見込めることが多くあります。
矯正は歯や顎の骨、歯ぐきへの影響だけでなく、さまざまな面でメリットが多い治療です。矯正治療の必要性やメリットを理解し、将来のお口の健康のためにも成人矯正を検討していただきたいと思います。
なにが気になるのか詳しく教えてください
成人の矯正の場合、見た目を美しくしたいというニーズがとても高く、理想とするイメージをお持ちの方が多いようです。
患者さまがお持ちのイメージを大切にしながら、実際の骨格やお口の状態を見極め、カウンセリングを重ねることによって、実際の仕上がりのイメージをすり合わせていきます。
基本的にどんな方でも矯正治療ができます
大人の矯正治療では、子供の時とは異なる事情で治療が難しいケースもあります。
しかし当院では、それらのケースにも柔軟に対応しながら治療を行えるようなプランをご提案しています。
見た目だけじゃない、歯並びが及ぼす悪影響
お口の病気(虫歯や歯周病になりやすい)
歯並びが悪いと、ブラッシングがしにくくなるため、虫歯や歯周病などの病気を招きやすくなります。
虫歯や歯周病などのお口の病気があると、将来的に歯を失うリスクが高まります。
口内外への影響(顎関節、身体の不調)
発音がうまくできなかったり、消化が悪くなったりします。
また、顎の発達に悪影響を与え、運動異常や咀嚼(そしゃく)障害、開口障害、顎関節症などにつながることもあります。
顎関節の異常により、頭痛や肩こり、首の痛みにつながる場合もあります。
精神面への影響(コンプレックス、メンタル)
悪い歯並びをコンプレックスに感じている方は非常に多いもの。
しゃべったり笑ったり、無意識に口元を手で隠したり、人前に出ることをためらうようになったり。
歯や顎、骨格の見た目が心理的負担となり、心身の健全な発達に悪影響をおよぼすことがあります。
矯正治療で歯並びを治すメリット
矯正治療は子どもだけでなく、大人になってから始める方にとっても大きなメリットがあります。
審美性の向上
歯列矯正で得られる審美性(見た目のよさ)は、歯だけでなく顎にも好影響を与えます。
受け口や出っ歯などを改善することで、顎の位置を理想的に導くことができ、美しいフェイスラインを生み出す効果が期待できます。
機能性の向上
歯並びや咬み合わせが整うと、食事のときに食べ物をしっかり咀嚼することができるようになります。
また、顎や舌などをうまく使えるようになれば全身のバランスも向上し、スポーツなどのパフォーマンスが上がることもあります。
お口や体の健康
整った歯列はブラッシングがしやすいため、磨き残しが減少します。口内の清潔さを維持できれば、お口の病気予防にもなります。
さらに、偏った噛み方や食いしばり方をしていた場合は、咬み合わせが改善されて全身の筋力バランスが整い、肩こりや頭痛、めまいなどが改善されることもあります。
コンプレックスの解消
矯正で得られるメリットの一つに、患者さまの心理的負担を大きく軽減できることがあります。
歯の見た目や滑舌などを気にして、人前で笑ったり会話したりすることに抵抗があった方なら特に、気持ちの面での障害が取り払われ、自然でステキな笑顔を見せられるようになります。
治療が難しいケース
重度の歯周病がある
成人の矯正治療の場合は、特に歯周病が治療を妨げるケースがみられます。
矯正治療は重度の歯周病があると治療ができませんので、別途、一般歯科での治療が終わってからのスタートとなります。
入れ歯や詰め物などがある
入れ歯やセラミックなどの詰め物がある場合は、状況によって矯正治療が難しい場合があります。
その際もできる限り治療が可能な状態にもっていけるようなプランをご提案いたします。
結婚式や引っ越しなどで中断する場合は?
どうしても転勤などで通院が難しくなる場合は、転居先での矯正歯科をご紹介するなどのサポートをいたします。
また、結婚式や出張などで、治療を一時中断したいという場合もお気軽にご相談ください。
※治療期間は約2年間が目安です。期間を短縮するのは難しいので、最初のカウンセリングの際に無理のない治療計画を立てております。
治療後の保定について
ワイヤーでの矯正治療終了後に歯並びを安定させることを「保定」と言います。
どんなに完璧な治療方法で矯正治療を行ったとしても、年数を重ねるうちに後戻りしたり、咬み合わせに変化が生じたりしてきます。親知らず(第三大臼歯)がある場合、後戻りの原因になる場合があれば抜歯を進めています。
当院では、このような後戻りについても十分に予測しながら治療計画を立て、後戻りを“遅らせる”ための保定を行っています。
後戻りが起こる原因
- 加齢による歯と口腔内の変化
- 長年の歯の使用による摩耗
- 虫歯治療
- 舌や口周りの筋肉のクセ
- 親知らず
当院の後戻りの保証について
矯正治療後最低2年間は、保定装置による保定を行います。定められたメンテナンスを行ったにも関わらず後戻りしてしまった場合には、調整料金のみで再治療を行います。
患者さまが安心して治療を受けていただけるよう、サポート体制を整えています。